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くまつう記事:寮生用語の基礎知識

 なになに、寮に入ったけどわからない言葉が多くて困っている?それはそうじゃろうなあ。寮内でしか通じない「寮生用語」というものがあるのは確かじゃ。どれ、わしがここで、いくつか主要なものを説明しようかの。

「日和(ひよ)る」

 辞書を引くと、

 【日和見(ひよりみ)主義】抵抗運動から脱落すること

と、ある。この「抵抗運動」というのは少しまわりくどい言い方じゃが、学生運動を思い浮かべれば良いじゃろう。つまり、「学生運動から脱落すること」。しかし早合点してはならんぞ。寮内でこの言葉が使われる時はより広い意味で使われるのじゃ。次の例を見てみようか。

 例1:「あの授業はずっと出ていたけど、今日は寝坊して行けなかったよ」
    「お、ついに日和ったな(ニヤリ)」

 例2:「おれは新京極で運動会なんて絶対に出来ないよ!」
    「なに日和ってるんだ。さあ、行くぞ行くぞ」

 何となくわかったかの?上の例のように、広く「脱落すること」の意味で使われるのじゃ。

オルグ

 これは英語の「オルガナイズ」の略で、日本語では「組織化する」という意味なのは知っているじゃろう。このオルグという言葉を辞書で引くと、

 「大衆や労働者の中に入って、政党や組合の組織を作ったり・その強化や拡大をはかったりすること」

と、ある。じゃがこれはあくまで一般的な用法であって、寮内で使われるときはより意味が限定されるのじゃ。すなわち、上の辞書の引用の「政党や組織」の部分が「(熊野寮の)常任委員会」になるのじゃ。もちろん「大衆や労働者」の部分は「寮生」となる。ちょっとわかりにくいかの?寮生用語としての「オルグ」をわしなりに言い替えると、「常任委員会の強化や拡大をはかるため、寮生に働きかけること」となるじゃろうか。

 実際には「オルグ」という言葉がさすのは、特に新歓期に集中的に行われる、常任委員会中核派のメンバーによる集会への勧誘のことじゃ。これはなかなか粘り強いことで有名じゃが、そろそろ次の言葉に移ったほうがよいかの。

「闘争(とうそう)」

 「逃走」ではないぞ。この言葉に限らず、寮生用語の中には他の言葉と間違えやすい言葉が多いので気をつけることじゃな。あと、もうひとこと注意を付け加えておくと、寮生用語の中には学生運動の中で使われる言葉が多い(というか、ほとんどがそう)のじゃが、実際に寮生が使うときはむしろ学生運動とは全然関係のない状況なのがほとんどじゃ。念のためな。

 さて、「闘争」じゃが、これも辞書を引いてみよう。

 【闘争】(普通の意味+)賃上げ・人員整理反対などのために、労働組合が使用者などと争うこと。

 そう、この言葉も学生運動と関係のある言葉なのじゃ。実際に使われるときは何か別のことと関連させて、

 例:「中核派は闘争系なの?」「この資料は闘争関連の話だな」

と、いった使われ方をするぞ。

日帝(にってい)」

 「日程」とまちがえられそうな言葉じゃ。「日帝」とは「日本帝国主義」の略で、「帝国主義」とは辞書を引くと、

「他の小国の権益・存立を犠牲にしても、自国の領土・権益の拡大や伸長をはかろうとする侵略的傾向」

とある。まあしかし寮内で「日帝」というと、それは単純に「日本」の代わりじゃな。常任委員会中核派はこの言葉を使っているぞ。新入生諸君はとりあえず「日帝」と見たら「日本」と読み換えれば良いじゃろう。あまり口語では使われない言葉じゃ。

 例:「日帝のこの卑劣な振舞いを徹底弾劾すべく..」
   =「日本(政府)のこの卑劣な..」

 他にまちがえられそうな言葉として、「打倒」(妥当)や「完結」(簡潔)などがあるぞ。

「追及(ついきゅう)する」

 この言葉はなかなか面白い使われ方をするのじゃが、とりあえず辞書を引いてみようか。

 【追及】1)逃げるものを追うこと
     2)〔事件の責任などを〕どこまでも追いつめること

 もうおわかりかも知れんが、寮生用語としての「追及」に関わってくるのは2)の方じゃ。普通は「追及が行われる」「追及をかわす」「追及集会」などのように使われるぞ。しかし寮生の日常会話に出てくるときは、

 例:「あいつ、きのう女の子と一緒に河原町を歩いていたぞ」
   「なんだって!これは帰ってきたら、徹底追及やな」

などのように使われるのじゃ。

 以上、いくつか取り上げて説明してきたが、わかったじゃろうか?まあ、もしわからなくても近くの上回生に聞けばより詳しく教えてくれるはずじゃ。そして半年もたてば、お主も立派に寮生用語を使いこなしている‥‥かの?