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くまつう記事:編集後記(98年6月号)

くまつうは今年で3年目突入である。
途中少し停滞したとはいえ、よく続いたものだと思う。
このくまつうを支えてきたものとは、何なのか?

先日、寮生の出演している演劇を見に行ってきた。
  いままで十回ほど見たが、今回のはその中でも最高のものだった。
  ひとり一人の演技も全く支障なく感情移入でき、
  しかも多人数での見せ方も完璧に仕上がっていて、
  さらに妥協の余地なくこだわった音響、照明。
  正直、感動した。
  そして、思い出す。
  くまつうを支えてきたものは、この感動ではなかったかと。

作品を練り上げる作業は、つらい。
  「もうこれくらいでやめておこう」という誘惑と、
  「こんなことして何の意味があるのだろう?」という疑問。
  絶えず抗いつつ、走り続け、そして完成版を人に見せる。
  「面白かった」‥‥このひとことが、どれほどうれしいことか。

ああ、これだ。
  いま、一つのイメージが像を結ぶ。
  そして、俺は叫ぶ。

「前を見ようとする人間は、走り続けるしかない。
  引き留めようとする手を振り払い、
  何か、自分を待つものの存在を信じて。
  それがなんなのか、今はまだわからない。
  だが、思い出せ。
  かつて感じたあの感動、あの心の震えを。
  あの日お前は立ち上がったのだ。
  果てしなき平原を、走り続けるために。」