くまつうは今年で3年目突入である。
途中少し停滞したとはいえ、よく続いたものだと思う。
このくまつうを支えてきたものとは、何なのか?
先日、寮生の出演している演劇を見に行ってきた。
いままで十回ほど見たが、今回のはその中でも最高のものだった。
ひとり一人の演技も全く支障なく感情移入でき、
しかも多人数での見せ方も完璧に仕上がっていて、
さらに妥協の余地なくこだわった音響、照明。
正直、感動した。
そして、思い出す。
くまつうを支えてきたものは、この感動ではなかったかと。
作品を練り上げる作業は、つらい。
「もうこれくらいでやめておこう」という誘惑と、
「こんなことして何の意味があるのだろう?」という疑問。
絶えず抗いつつ、走り続け、そして完成版を人に見せる。
「面白かった」‥‥このひとことが、どれほどうれしいことか。
ああ、これだ。
いま、一つのイメージが像を結ぶ。
そして、俺は叫ぶ。
「前を見ようとする人間は、走り続けるしかない。
引き留めようとする手を振り払い、
何か、自分を待つものの存在を信じて。
それがなんなのか、今はまだわからない。
だが、思い出せ。
かつて感じたあの感動、あの心の震えを。
あの日お前は立ち上がったのだ。
果てしなき平原を、走り続けるために。」