今日は図書館研修2日目で、苦情処理についての説明を聞き、窓口対応を実際にやった。
苦情はどんなものかというと、例えばこんな感じである。図書館員の態度が悪い。自分の望む本がないので何とかしろ。
中にはこんなのもある…図書館の入っているビルの向かいのアパートに住んでいるおばさんが怒鳴り込んでくる。着席して作業している図書館員がずっとそのおばさんのアパートをのぞきこんでいるというのである。
こういう客はだいたい、大声で小一時間わめき散らし、帰っていく。なお、わめき始める前に「俺は市長と知り合いだ」と口にすることが多いそうだ。苦情は、一日2、3件ある日もあれば、何もない日が1週間くらい続いたりもする。
図書館業は、一見すると穏やかそうな仕事だ。だが実際には、上記のような部分がけっこうあるようだ。ベテランスタッフは、相手が官庁系だと苦情が言いやすいのではないかと分析していた。
さらに一歩引いてみれば、どんな仕事も同じようなものを含んでいるのかもしれない。製品苦情に対応する民間しかり、ふんぞり返る取引先に対応する営業マンしかり、ミスに激怒した市民に対応する官庁しかり、暴れる生徒に対応する先生しかり…つまるところ「世の中そういうもの」なのかもしれない。
さて、いろいろと脅された後の窓口対応は、恐々と始めたものの、特に問題なくつとめることができた。少し思ったのは、やはり丁寧なお客さんは対応していて気持ち良い。自分もそうありたいものだ。
ところで、あるベテランスタッフは、図書館の醍醐味はリファレンスだと言っていた。人と本を結びつけてあげる。それはある種のマッチング・メイカーであり、出会い系とも言えるかもしれない。ここら辺に、図書館業のロマンがあるようだ。